愛猫家必要な最高傑作—貴重極稀小型化粧箱—ドイツ製フランス向け輸出品—銀鍍金超細密高肉毛彫ルビー象眼ペルシャ猫図柄ミノディエール

両面に猫のモチーフが施された銀製ミニ化粧箱。冠含約高10×幅7.5×厚1.8cm、本体高約9cm、銀チェーン込総重約266.5g、表面外側ルビークラスプ(留め金)の裏に刻印「LK」(宝石商Louis KUPPENHEIMの略称)あり、銀マークがないが、チェーン純度800、ケース本体純度900以上と断言できる。構造をはじめ、あらゆる方面から推測した結果、恐らく1910年代前後狂騒のベル・エポック(良き時代)開花時期の作品だと愚見。

夜宴や外出時に化粧品をほぼ全て収める優美な魅力と技巧が融合する時を超えた美しさを湛えるこのミノディエールは、まさに優雅なエスプリの真髄にあるフェミニニティに捧げるオマージュ。僅か擦れが見受けられるにもかかわらず、年代を考慮すると大変コンディション良いレトロ風ではなく本物で入手困難な美品。

大手オークションで滅多に出ない類似作品は大体繊細な子猫図柄、ハンマープライス(hammer price)が状態次第4000~6000ユーロぐらい。可愛いが可愛いが、レリーフは今一し、また何か栄養不足痩せすぎだなと個人的な感覚。

本作は珍しいタイプの大柄ペルシャ猫図柄で重量感もだっぷり。高肉彫のため猫よりまるで性感かつ豊満なる貴婦人のように見える。贅沢尽くしルビー6個を象嵌し、猫の両目は特に称賛に値する。

尻毛まで一本一本細部彫りの見事な超細密毛彫に驚くべき、勢いのある太い美しい肉厚彫刻を打出し、耳と尾の一部が四角形ケースから外に出る巧妙なデザインと、生き生きとしたヒゲや毛並み、そして素晴らしい姿。全体的にバランスが絶妙で表情も良く品位の高い傑作。

内部には綺麗なヴェルメール(金塗装)され、鏡で仕切られた更に引き込み式で三方構造。一方蓋付きのコンパート2つ、もう一方鏡の中に象牙製ダンスカードと紅板、最後の一方仕掛紙幣挟みが設定。留め具もしっかり、カッチリと開閉できる。

ミノディエール(仏minaudière)は20世紀以後誕生された新しいフランス語で、掌サイズの化粧品などを入れるパーティー用ミニバッグの意味だ。従来ヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)の創業者アルフレッド(Alfred Van Cleef)の妻、パリ宝石商の娘エステル(Estelle Arpels)が1920年代頃に名付けと因んでいた噂があるが、実際に本当の発明者はドイツのクッペンハイム氏(Louis KUPPENHEIM)なのた。

クッペンハイム氏は1854年ドイツで金銀手工芸品の専門会社を設立され、1900年パリ万国博覧会で出品したレターオープナーで金メダルを獲得により、同年同社はパリにて支店を開設した。パリ支店起業当初、エロティックなエナメル細工のシガレットホルダー、マッチケースを主な商品として巨額利益を獲得しつつ、間もなく専ら意匠を凝らして金銀細工宝飾品を主力となる大人気を博した。

それらの金銀細工装身具の中で、一番得意なのはレリーフのミニケースだった。特に猫図柄の小型化粧箱は当時からも超大な人気で様々なヴァリエーションがある。非常に魅力的な雰囲気を持ち好評のすえ、それから猫図柄のミニケースのみを作成に至るまで西欧諸国の人々を魅了していた。

参考:過去30年間のオークション落札価格(手数料別途加算)

ロンドン3120ポンド

ブリュッセル5000ユーロ

ニューヨーク6000ドル

パリ5361ユーロ

ウィーン5250ユーロ

ベルリン4500ユーロ

ご注意:

皆様ご存知の通り、1910年代大戦の狭間中、独仏両国は両陣営に二分した敵同士の関係で、金銀細工師特に宝石商が商いを維持するために、わざと貴金属マークは付かないことがごく普通だった。

V&A美術館(victoria and albert museum)に確認したところ、太い猫図柄のタイプは子猫図柄と違い、ケース外側に凹みがあるながら発売当初にペンシルが付属無しと返事を下さった。また、開閉も1920年代以後発売されたスプリング式ではなく、伝統的な鋼板製スライド式鎖の形なのだ。

愛猫家必要な最高傑作—貴重極稀小型化粧箱—ドイツ製フランス向け輸出品—銀鍍金超細密高肉毛彫ルビー象眼ペルシャ猫図柄ミノディエール

投稿者:

明珠

明月在天,清辉满地

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